棚田の景色を模したY邸のお庭

 

主庭

施工前の土地の形状は庭の奥へ行くほど高く盛られていました。

お施主様も一番心配していた、その土をどうするか。

というところから始まった今回の庭づくりですが、

起伏を活かすことによって、自然の景色に近づけることが出来るので

この土地の形状を活かして設計しました。

 

〜家から奥へ行くほど地面が高くなって行く形状とは?〜

僕の好きな棚田の景色です。日本の原風景をお手本に棚田の石積みを

下から見上げるような姿を想像しました。

積まれた石の緩やかな曲線のラインが、もう一方の自然の起伏に据えられた景石に

つながっていきます。

 

 

植栽は、雑木林の代表格であるコナラを中心に、紅葉や花を楽しめる樹木を配置しました。

石は、岐阜県や長野県の山石で、時間が経てばどんどん味わいが出ます。

また、地面の起伏もしっかりと踏み固めて仕上げていますので水を打つことでこれもまた

時間が経つと苔がのって味わいが出ます。

 

お施主様は早速ホースを購入されて、出勤前に水を打つのが日課となっている様子で

とても嬉しく思います。

 

使用樹木

コナラ・ソロ・ヤマコウバシ・ジューンベリー・キブシ・シラカシ・コメツガ・ノリウツギ

シロヤマブキ・ヒメウツギ・アセビ・ベニシダ・オニヤブソテツ・クサソテツ・ヒガンバナ

ヤマシャクヤク・シラン・セキショウ・リュウノヒゲなど

この記事を書いた人

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北中 祐介

1978年生まれ。三重県伊賀市出身。
フロッグステラ(横浜市青葉区)に勤務後、石正園(西東京市)にて6年間の修行を経て、2012年4月独立。以後、北中植物商店(旧モリノナカ)を立ち上げ、東京都内を中心に住宅庭園設計・施工・管理を行う。