黄瀬戸のふるさと

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年月を経て良くなっていくのは、

庭もやきものも一緒かもしれません。

この「黄瀬戸」の湯のみ茶碗は

自分が修業時代に親方から頂いたものです。

独立した現在でも、自分の日常の一部として

大切に使っています。

少し前になるのですが・・・

そんな「黄瀬戸」のふるさとである岐阜県に出かけてきました。

土岐市でやきものを見てから、夢窓国師の永保寺などを見てまわり

前々から楽しみにしていたのがここ

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「坂折棚田」です。

恵那という石の名産地だからこそ、生まれた

この石積みの棚田。

乱れ積みから、横積み、谷積みと場所によって変わるその様子で

石工の技術の発展に歴史を感じるのです。

行った時期が田植えの直前で、ここに水が張られるとまた

見え方が変わるかと思うと、四季という素晴らしさを

改めて実感せざるを得ないのです。

そして、この景色をモチーフに現代の庭を考えたときに重要なことは

石の積み方とかではなく

この全体の質感を生むラインを

いかに柔らかく庭に取り込んでいくのか

ということを考えさせられるのです。

ただし!石工の職人へのリスペクトは

絶対に忘れてはなりませんね。

この記事を書いた人

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北中 祐介

1978年生まれ。三重県伊賀市出身。
フロッグステラ(横浜市青葉区)に勤務後、石正園(西東京市)にて6年間の修行を経て、2012年4月独立。以後、北中植物商店(旧モリノナカ)を立ち上げ、東京都内を中心に住宅庭園設計・施工・管理を行う。