少しの工夫で。

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今にも道路に倒れそうな生け垣を造りなおすことに。

樹種の選定もおまかせ頂けたので、

庭にある立派なアカマツとも相性の良いシラカシとしました。

と!ここでひと工夫です。

これまでの道路沿いから少しだけ庭の方へとセットバックさせて

シラカシを植え、道路と生け垣の間に少しだけ空間をもたせました。

また、今後の手入れでシラカシの高さを抑えてあげれば、

通りを歩く人が「どんな庭なんだろう?」と

覗き込みたくなるような気持ちになれば嬉しいものです。

防犯としても塀で囲まれているより解放的な方が有効とも言われています。

そして、この構成で一番重要な決め手は

道路から庭へと高低差があったこと。

道路からシラカシの生け垣までの空間を庭へとつながるように

盛り上げて、土留めに少し下草を添えてあげる。

それだけでも、庭にやわらかさが生まれて

自然の景色に近づきます。

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主庭とのつながりも考えて土留めの下草の他には

白い花を咲かせる「ヒメウツギ」を少し植え込んだだけですが、

主庭の構成によっては、もう少し種類を多くしたりしてもいいですよね。

道路を歩く人の足がふと、止まるような庭って素敵ですよね。

お施主さんのご理解に深く感謝致します。

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この記事を書いた人

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北中 祐介

1978年生まれ。三重県伊賀市出身。
フロッグステラ(横浜市青葉区)に勤務後、石正園(西東京市)にて6年間の修行を経て、2012年4月独立。以後、北中植物商店(旧モリノナカ)を立ち上げ、東京都内を中心に住宅庭園設計・施工・管理を行う。